順位
比較
合計スコア
環境
人権・責任ある調達
スコアの概要
吉利汽車は2年連続で、リーダーボードで最大級のスコアアップを達成しました。これにより、ランキングの順位を一つ上げ、東アジアの自動車メーカーの中ではヒョンデにわずか3ポイント差で続く2位となっています。
「化石燃料を使用しない環境に配慮した持続可能なサプライチェーン」部門では、引き続き東アジアで最も優れたパフォーマンスを示しています。2025年版リーダーボードの分析では、スコアが5ポイント改善し、10位から9位に上昇しました。
人権・責任ある調達部門では、自動車メーカー18社の中で単一区分における最大のスコアアップを達成し、人権デュー・ディリジェンス全般でスコアを24ポイント改善しました。これにより、起亜自動車やフォルクスワーゲンと並び、人権分野全般において最も改善を果たした企業となりました。また、人権ランキングでも15位から12位に上昇し、東アジアの競合他社の大半を上回りました。しかし、この部門における総合スコアが17%であることは、吉利汽車が他の多くの自動車メーカーと同様に、真にクリーンで公正な自動車の実現に向けた道のりは長いとを示しています。
すべての自動車メーカーが今後一年、同じペースで進歩し続けた場合、吉利汽車は来年版リーダーボードにおいて、ステランティスを抜いてランキング8位に浮上し、東アジアの自動車メーカーの中で総合スコアトップとなるでしょう。そのため同社は、来年版リーダーボードでのさらに大きな改善幅を目指し、よりクリーンで公正なサプライチェーンの構築に向けて、取り組みを一層強化すべきです。
主な評価結果
- 主要な一次サプライヤーに対し、2025年までに使用電力を100%再生可能エネルギーにすることを求める野心的な目標を設定している。同社のバッテリー子会社であるVREMTもサプライヤーに対し、2025年までにすべての新規プロジェクトとアルミニウムインゴットの生産に100%グリーン電力を使用することを求める新たな要件を設定している。
- リサイクルされた鋼材・アルミニウムの使用量を増加させるという目標を設定している数少ない企業の一つで、一次サプライヤーが2025年までにリサイクル材利用の割合における要件(リサイクル鋼材20%、リサイクルアルミニウム30%)を実現するよう求める行動計画を策定している。しかし、鋼材、アルミニウム、バッテリーの脱炭素化に関する具体的な目標はまだ設定されていない。
- 人権に関する評価システムを確立し、サプライチェーンにおけるリスクの特定、監視のプロセスと実践に関して、他社の多くが開示していない統計データを含め、充実した情報を開示している。
- 責任ある鉱物の調達慣行の強化に向けて、特に紛争鉱物に関していくつかの措置を講じている。採掘地点までのトレーサビリティを確保し、サプライチェーンマッピングの結果と特定した顕著な移行鉱物リスクを開示し、採掘事業者に責任ある鉱業保証のためのイニシアチブ(IRMA)の監査を受けることを義務づけることで、この分野での取り組みを大きく前進させることが可能である。
- 全体的には優れたパフォーマンスを示しているものの、他の分野では進展が遅いか、まったく見られないため、「鋼材」の区分ではスコアの改善が全くなく、「アルミニウム」と「先住民族の権利」の区分でそれぞれ3ポイントと2ポイントの改善にとどまっている。
スコア詳細
化石燃料フリー・環境
全般
鋼材アルミニウム
アルミニウム
バッテリー
年ごとに比較する
人権・責任ある調達
全般
労働者の権利
先住民の権利
労働者の権利
年ごとに比較する
私たちのビジョン
公正に
サプライチェーン全体にわたり、先住民、労働者、地域コミュニティの権利を尊重し、向上させながら製造される。
サステナブルに
サプライチェーン全体にわたり、環境の健全性と生物多様性を保護・回復すると同時に、効率的な資源利用およびリサイクル材料含有率の増加を通して一次資源の需要を削減しながら製造される。
化石燃料フリー
完全電動車として、化石燃料を使わないサプライチェーンによって製造される。