順位
比較
合計スコア
環境
人権・責任ある調達
スコアの概要
フォルクスワーゲンは、2025年版のリーダーボードで最も優れたパフォーマンスを示した企業の一つでした。気候と環境、および人権の両部門で顕著な改善が見られたことを受け、総合スコアは8ポイント上昇し、これにより順位は6位から5位に上がりました。
気候と環境の部門では、サプライヤーに排出削減と環境管理のパフォーマンスを向上させるよう追加で求める要件とシステム、およびリチウム、コバルト、ニッケルの調達による環境影響を低減する具体的な措置について開示を行ったことにより、「全般」と「バッテリー」の区分で進展を見せました。
同社は今回、人権部門でも優れたパフォーマンスを示し、先住民族の権利を除くすべての区分でスコアが上昇しました。特に、人権デュー・ディリジェンス全般のスコアの改善は注目に値します。同社のスコアは21ポイント上昇し、これは全評価対象企業の中で、この区分だけでなく人権の全区分で3番目に大きい上昇幅です。フォルクスワーゲンは今回、フォードと並んで人権デュー・ディリジェンス全般において最高スコアを獲得しています。これにより、起亜自動車(Kia)と吉利汽車(Geely)とともに、人権全般で最も改善した企業となり、人権部門での順位は6位から5位に上がりました。
しかしながら、今回これらの分野で著しい改善を見せたことで、先住民族の権利に関する進展の欠如がいっそう際立っています。
主な評価結果
- 上流のスコープ3排出量を削減するための2030年目標と2050年目標を掲げ、現在これらの目標に向けた進展を加速するため、サプライチェーンに対する追加の要件とプロセスを開示している。しかし、科学に基づく温室効果ガス排出削減目標を設定するようサプライヤーに求めることに関しては、多くの同業他社に後れを取っている。
- サプライチェーンにおける水や森林破壊のリスクへの対応と軽減策の開示に関しては、スコアの高い自動車メーカーの一つである。
- 「鋼材」と「アルミニウム」の区分のスコアはまったく改善されず、これらの分野全体で9%と低いスコアにとどまっている。
- バッテリーのサプライチェーンの持続可能性に関して複数の改善を行った。コバルトやニッケルを使用しない、より持続可能なセルの化学物質を開発するための研究開発投資を実施したり、高電圧バッテリーの新規サプライヤーに再生可能エネルギー認証を受けた電力の使用を契約により求めたり、より持続可能なニッケル、リチウム、コバルトの調達を促進するための複数の取り組みを開示している。
- 移行鉱物および紛争鉱物に関するリスクについてより多くの情報を開示しているが、この分野全体の進展は限定的である。
- 先住民族の権利については2年続けて進展が見られない。そのスコアは現在、テスラの4分の1未満、メルセデスとフォードの3分の1未満、BMWとGMの半分である。
- 労働者の権利に関する確固とした方針を持ち、サプライチェーンで特定された労働者の権利に関するリスクについてより詳細な情報を開示するようになった。しかし、生活賃金は約束しておらず、サプライヤーに生活賃金の支払いを求めていない。また、デュー・ディリジェンスのプロセスに労働者がどのように参加しているかについても開示していない。
スコア詳細
化石燃料を使用しない環境に配慮した持続可能なサプライチェーン
全般
鋼材
アルミニウム
バッテリー
年ごとに比較する
人権・責任ある調達
全般
移行鉱物
先住民の権利
労働者の権利
年ごとに比較する
私たちのビジョン
公正に
サプライチェーン全体にわたり、先住民、労働者、地域コミュニティの権利を尊重し、向上させながら製造される。
サステナブルに
サプライチェーン全体にわたり、環境の健全性と生物多様性を保護・回復すると同時に、効率的な資源利用およびリサイクル材料含有率の増加を通して一次資源の需要を削減しながら製造される。
化石燃料フリー
完全電動車として、化石燃料を使わないサプライチェーンによって製造される。