順位
比較
Total Score
Environment
人権・責任ある調達
スコアの概要
BYDはEVへの移行において主導者的地位を維持しています。しかし、クリーンで責任あるサプライチェーンについては、一部の同業他社と同レベルのリーダーシップを発揮するには至っていません。2025年版リーダーボードの分析では、総合スコアがわずか2ポイント上昇しただけであり、その結果、ランキングで下位層にとどまっています。
サプライチェーンの脱炭素化と持続可能性については、わずかな進展しか見られず、電動化でのリーダーシップとは極めて対照的です。しかし、「全般」と「バッテリー」の区分では一定の進展がありました。鋼材とアルミニウムの脱炭素化では現在も0%のスコアにとどまっており、この分野でパフォーマンスを大きく改善できる機会があります。
サプライチェーンのデュー・ディリジェンスに関するパフォーマンスは、評価対象である自動車メーカーのほとんどに引き続き後れを取っています。しかし、2024年に人権方針を公表し、さらに人権分野の一部でさらなる進展が見られたことから、「全般」区分でスコアが改善されたことは、注目に値します。とはいえ、責任ある調達部門全体でのスコアは2ポイントの改善にとどまっており、「人権・責任ある調達」部門で称賛に値する11ポイントのスコア改善を達成した主要な競合他社の吉利汽車との差はさらに広がっています。
バッテリー製造子会社のFinDreams Batteryが親会社のBYDよりも包括的なサプライチェーンの持続可能性とデュー・ディリジェンスの方針を開示していることは、注目に値します。BYDはこれらの分野における子会社の進展を活かし、グループ全体のサプライチェーン方針と目標を強化すべきです。
主な評価結果
- 中国の国家政策を受けて炭素排出管理委員会を設置し、サプライヤーに対し、炭素排出削減などを通じて環境負荷を最小限に抑えるための継続的な改善プログラムの
- ニッケルやコバルトを使用しないLFP電池のエネルギー密度、安全性、リサイクル性を向上させる「ブレードバッテリー(刀片電池)」技術のさらなる開発と商品化などを通じて、バッテリーの技術革新における主導者的地位を引き続き強化している。
- 同社は、世界人権宣言、国連指導原則およびその他の国際人権文書を明確に認める初の人権方針声明を公表したことにより、2025年版の分析で重要な進展があった。これに加え、サプライヤーの評価・監視プロセスに関する詳細情報も新たに開示した。
- 正式なサプライヤー要件や、サプライチェーンにおけるESGリスクを特定・評価・監視するためのシステム全般に関する情報開示は、依然として行っていない。とはいえ、今回の分析で確認された初期的な取り組みは、来年版において、責任ある調達の各区分でパフォーマンスを改善するための重要な基盤となり得る。
スコア詳細
化石燃料フリー・環境
全般
鋼材アルミニウム
アルミニウム
バッテリー
Compare by year
人権・責任ある調達
全般
労働者の権利
Indigenous' Rights
Workers' Rights
Compare by year
私たちのビジョン
公正に
サプライチェーン全体にわたり、先住民、労働者、地域コミュニティの権利を尊重し、向上させながら製造される。
サステナブルに
サプライチェーン全体にわたり、環境の健全性と生物多様性を保護・回復すると同時に、効率的な資源利用およびリサイクル材料含有率の増加を通して一次資源の需要を削減しながら製造される。
化石燃料フリー
完全電動車として、化石燃料を使わないサプライチェーンによって製造される。